KYOGOKUprofessionalより発売されている、KYOGOKU IROMEヘアカラーシリーズについて、今回はsilver collectionの中からダイヤモンドに配合されている成分をほぼすべて解説していきます!
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KYOGOKU IROME silvercollectionとは?
4色からなるこのIROMEヘアカラーのシルバーコレクションは、リフトアップさせる働きを無くしているので、低アルカリでローダメージ設計になっています。
(6月18日に新色が2色追加されました!)
また、IROMEヘアカラーにはほかのカラー剤には無い画期的なシステムを採用しています。
それが「KG OPTICAL ACTIVITY SYSTEM」です。
KYOGOKU IROMEのKG OPTICAL ACTIVITY SYSTEMとは?
IROMEカラーシリーズに採用されている、オプティカルアクティビティというシステムは、日本語に置き換えると光学活性(こうがくかっせい)という意味になります。
主に3つの働きが合わさってこのシステムを構築しています。
①KGダイヤモンドブリーチでベースをつくる
IROMEカラーは、ダブルカラーで最大の効果を発揮する染料の選定をしています。
そのため、ダブルカラーのベースを整えるためのブリーチ剤にもこだわりを持っています。
開発したブリーチ剤は、一度でしっかりとリフトアップをさせながら、ケアブリーチのような仕上がりを実現させています。
②KGカラーで透明感のある色をつくる
後ほど詳しく解説していきますが、カラー剤に配合する染料も通常とは異なる作り方をしています。
殆どのカラー剤は、8トーンが1番発色がでるように調整されていることが多いですが、IROMEヘアカラーにはそもそもトーンの表記がありません。
ベースをリフトアップさせた髪の毛に、いかに透明感のある色が作れるかを基準に色味の調整を行っています。
そのためカラー剤をキャンバスの絵に色を塗るかのように、色味を自由に操ることが可能になっています。
技術者の腕次第で、無限の可能性を秘めたカラー剤と言えるでしょう。
③KGカラーシャンプーでしっかり長持ちさせる
ダブルカラーの大きなデメリットは、髪の毛の元々ある色素を取り除いているため、褪色が比較的早いという点です。
IROMEカラー剤は低刺激でローアルカリ処方なので、褪色の原因となるダメージも軽減させています。
ただそこで終わらせるのではなく、施術後の色味の持続にも着目しています。
そこで開発したのがKYOGOKUカラーシャンプーです。
染めた色味に合わせて使い分けられるように3種類を開発。
カラーシャンプーに配合されている染料は単色ではなく、リフトアップした髪の毛に残ってしまう黄ぐすみなどを取り除くパープルを配合しています。
これにより、透明感のあるヘアカラーを崩すことなく、色味を長持ちさせることができるように設計されています。
これらのシステムを通して、光り輝くような透明感のあるヘアカラーを常に実現できるように作られています。
IROMEヘアカラー 低刺激で透明感のある理由
IROMEヘアカラーが、低刺激で透明感のあるカラーが実現できる処方は以下の3つです。
IROME①ペリセアキレート
「キレート」は邪魔な金属イオンを封鎖して、ヘアカラーを綺麗に見せる作用があります。
このキレート効果は、エデト酸塩という成分が関係しています。
さらに浸透促進作用のあるペリセアという成分が、染料を定着させてヘアカラーをより綺麗に見せる働きをしてくれます。
IROME②ローアルカリモイスチャー
ローアルカリモイスチャー処方は2つの働きからなっています。
マイクロアルカリ(低アルカリ)
IROMEヘアカラーシリーズはアルカリ度2.0〜3.4という数値です、
これは従来のヘアカラーと比べ、約2分の1程度ですので、それだけ低ダメージと言えます。
モイスチャー(保湿)
コレステロールやレシチン(リン脂質)という成分が髪に柔らかさを与えてくれます。
さらにカチオン化ポリマーという成分が、毛髪を保護する働きを持っているので、髪の毛にツヤを与えてくれるのです。
IROME③ダブルコンフリー
このダブルコンフリーとは、刺激緩和の作用があるコンフリーエキスが、1剤と2剤を合わせることにより従来品の約2倍の量になることから名付けられています。
ブリーチ毛に対して使用することを想定しているIROMEヘアカラーは、ブリーチをよくされるお客様のことも考えて低刺激処方にしているのです。
この3つの処方を組み合わせることで、透明感のあるヘアカラーと低刺激という、普通では対照的な2つの働きを両立させているのです。
IROME silvercollection ダイヤモンドの有効成分(染料)
ここからは、IROME silvercollectionダイヤモンドの有効成分を、1つずつ細かく解説していきます。
成分から色味を知って考えるという他ではなかなかない切り口で、IROMEダイヤモンドの特徴を追求していきますね!
その前に染料の種類を知っておこう!
1剤と2剤を合わせて染める、酸化染毛剤に使用される染料には、
- 直接染料
- 染料中間体
- 調色剤(カップラー)
これらの3つのグループに分けられます。
酸化染毛料は、この3つの酸化染料の種類や組み合わせを変えることで、染毛色を大きく変化させることができます。
特に調色剤(カップラー)との組み合わせが、最終的な仕上がりに大きく影響します。
調色剤(カップラー)は、水に溶かしただけではほとんど無色で、そこに過酸化水素水をまぜたとしてもほとんど変化はありません。
しかし、ここに染料中間体を加えると、染料中間体単独の色とは異なる色に発色します。
調色剤(カップラー)は単独では酸化されても発色しませんが、染料中間体と組み合わさることによって、重合して発色するのです。
その組み合わせにより色にバリエーションをもたせることができます。
このように、色を調節するができるということで、カップラーは調色剤と呼ばれます。
ではこのことを踏まえて、有効成分を解説していきます!
メタアミノフェノール
灰みの深みのある色合いが得意なカップラーです。
反応する染料中間体によって色みが変わるのが特徴です。
染料中間体と反応するときに、多量体を形成しやすい上に反応速度が遅いので、仕上がりの色を計算するのが困難なカップラーでもあります。
有効成分をまとめるとどんな色味になる?
有効成分に記載されている染料は、カップラーのメタアミノフェノールのみで、直接染料や中間染料体は配合されていません。
何故かというとIROMEダイヤモンドは、一般的に言うクリア剤としての使用がメインのカラー剤だからです。
ダブルカラーを行う上で、染料の総量の調整は必ず必要になってきます。
これを塗る量や塗り分けの技術だけ何とかしようとしても、繊細な染料の調整はまず不可能です。
そのため、混ぜて使用するカラー剤を邪魔しないクリア剤としての役割を担うために、このような配合になっているのです。
IROME ダイヤモンドの仕上がり
IROMEダイヤモンド自体には色味が無いので、他のカラー剤と混ぜて染料の量をコントロールすることで、上の画像のような仕上がりにすることが出来ます。
商品名の通り、ダイヤモンドのような輝きのある仕上がりに、このIROMEダイヤモンドは必須のアイテムと言えるでしょう。
また、このほかにもカラーの施術時、
- ダメージが気になって薬剤選定に困る
- 早く塗布しないとムラができてしまう
- 薬剤が硬く、コーミングがスムーズにいかず、髪の毛に負担を掛ける
このような項目の内容で困ってしまう事ってありませんか??
IROMEダイヤモンドを含むシルバーコレクションシリーズは、アルカリ量が少ない上にトリートメント成分の豊富な薬剤なので、滑らかさが凄くいいのが特徴です。
塗布がしやすくなるのはもちろんですが、ダメージレスで髪を引っ張ってしまわずに、お客様の負担もなくすことが可能となっています。
さらに、KYOGOKUリッチクリスタルブリーチに10%程度混ぜて使うと、ブリーチのリフト力は変えずに、操作性を格段にアップさせられます!
しかもブリーチによる液漏れも膨張もしないので、髪の毛に無駄な負担を与えずに行なえるので、安心して使用できるようになります。
IROME ダイヤモンドまとめ
IROMEヘアカラーシリーズは、低アルカリで透明感のあるヘアカラーを実現させるために様々な工夫が施されています。
少し内容が難しくはなりましたが、カラー剤の染料の配合などを詳しく知る事で、よりレベルの高いカラー施術が出来るようになります。
KYOGOKU IROME ダイヤモンド Silver Collection
2021年5月より京極琉のオファーを受諾しThe Diamond Kyogokuにディレクターとして移籍。
海外有力誌の表紙や巻頭特集を飾るなど国際的に活躍。
ヘアスタイリスト界のオスカー:NYのThe IBI Award2020で日本人初となるファイナリスト入りを果たし世界3位を受賞。
世界最大の美容の祭典:ロンドンのALTERNATIVE HAIR SHOW2021に於いて次世代のアーティスト20に選出。ヘアショーに出演。
2022年春夏ミラノコレクションで日本の2つのブランドでヘアメイクディレクターを務めた。
ヘアデザインの芸術的認知を目指して東京から世界に発信を続けている。