ヘアスタイリストという職業柄、オシャレに気を使っている人が多いです。しかし、爪のオシャレに関してはプロとして断念しなければならないというのが少し前までの業界内での常識でした。かつてネイルアートの代表格だったマニキュアはすぐに落ちてしまい、施術中にお客様の毛髪に付着してしまう可能性があったことが理由の1つです。
昨今はネイルも進化を遂げて長持ちしてくれるジェルネイルが誕生したので、爪を守るためにもジェルネイルをするヘアスタイリストは増加しています。爪を守るという意図でネイルをするのであれば、クリアや暖色系といった肌色とマッチするシンプルなジェルネイルがよく選ばれますが、少し自分らしさやおしゃれさも出したいというヘアスタイリストも多いかとおもいます。
この記事では、ヘアスタイリストがネイルをするときに注意したい点やおすすめのデザインについて説明します。
ヘアスタイリストがネイルをするようなったのはなぜ?
かつてヘアスタイリストという職は爪が荒れていて当たり前と言われていました。ですが昨今は美容師の専門学校の教育課程のなかにもネイル技術が組み込まれ、爪を綺麗に保つのがお客様へのおもてなしの1つとして考えている美容院も存在します。
手荒れを引き起こす業務の多いヘアスタイリストは、同時に爪を傷めてしまう場面も多く訪れます。そうした状況を避けるためにジェルネイルをして爪の強化をしているスタイリストも多数見受けられます。爪が割れたり、傷んだりしている状態のままでいるとカラーリングの色がこびり付いてしまったり、洗髪のタイミングでお客様に痛みや怪我を負わせてしまう危険性もあるのです。
ヘアスタイリストのネイルケアが一般的になった要因としてトータルビューティサロンが生まれたことが背景にあると言われています。
ヘアスタイリストの爪が広告になる
新しい美容院は次々に誕生していますが、そのなかで最も増加傾向にあるのがトータルビューティサロンです。ヘアカットだけではなく、エステやネイルもできるお店として各分野の専門のスタイリストが従事しています。
こうしたトータルビューティサロンでよく見られる広告手法としてヘアスタイリストにネイルをするという方法があります。同店舗で働いているネイリストに爪を綺麗にしてもらうことで、ヘアカットに来たお客様にネイルサービスを告知することができます。
ヘアスタイリストの爪をみて「この店舗でネイルをしてみたい」と検討するお客様も確かに多くいるので、広告としての役割をきちんと果たしているようです。
トータルビューティサロンの店舗ではヘアスタイリストがヘアカットをするだけではなく、メイクやエステ、ネイルなど様々な美容技術を持ち合わせていることがあります。複数の技術を持つ総合的な美容人材の教育に注力しているのです。他分野の美容技術も持つヘアスタイリストは自分の身体が宣伝ツールとなるので、爪も綺麗に保つことが重要となります。
ヘアスタイリストがネイルをするときの注意点
同じ店舗で働くネイリストに爪のケアをしてもらうときには、何も考えず全てその方にお願いするのも1つの手です。サロンの印象に沿い、且つお客様によって好き嫌いのない綺麗な爪に仕上げてくれるはずです。
ネイルアートのデザインはヘアスタイリスト自身の印象にもマッチしているかどうかも大切になります。デザインのポイントとなる希望がある場合には、事前にネイリストと共有しておくことをおすすめします。
また、ネイルアートをするときにはお願いする前に爪をカットしておかなければなりません。ここからはヘアスタイリストが爪にネイルアートをする場合に配慮すべき点をご紹介します。
業務に支障がないように爪を短くする
ネイルアートをネイリストにお願いする前に、爪を短めにカットしておきましよう。長い爪は業務中に毛髪が絡まってしまったり、お客様に傷や痛みを負わせてしまう危険性があります。
ヘアスタイリストになるための美容師国家試験では、爪の先の白くなっている箇所が1ミリよりも長い場合には減点されてしまうため、それくらいの長さにカットすれば問題ありません。とは言え、深爪などの理由から短くカットすることが難しいときには、その理由を申し出れば問題ありません。ネイルの前に爪をカットしておけば、爪の内部にカラーやパーマなどの調合剤が挟まってしまったときにも洗い流しやすくなります。
カットを担当するヘアスタイリストがシャンプーをしない美容院では、爪を長くしているヘアスタイリストも存在します。その場合、ヘアスタイリストがお客様の頭皮に触れるタイミングは少なくなりますが、カットのときにも「爪が頭皮に触れて痛い」と不快感を覚えるお客様もいるので注意しましょう。
人によっては長い爪を見るだけで不潔な印象を持つこともあります。爪をカットしているだけで、清潔で気持ちのいい印象を持ってもらえるので、ヘアスタイリストは短い爪をキープするといいでしょう。
万人受けするネイルを目指す
ヘアスタイリストがネイルアートをするときには派手すぎない、なるべく万人受けするようなカラーをチョイスするのがいいでしょう。派手で目立つ色合いの爪にアートをしてしまうと、不潔に思われたり、人によっては嫌がられることがあります。
目立ちすぎるラメや、業務妨害となるような凹凸のあるデザインも避けてください。
お客様の毛髪を引っ掛けてしまう可能性のあるアートも控えましょう。自分好みのネイルアートではなく、お客様目線で不快感を与えずに好かれるアートを心がけるようにしてください。
また、肌色に馴染みやすいベージュやピンクなどの色合いを選べば、爪の根元が伸びてきたときにも人に分かりにくくなります。
耐久性の高いネイルを選ぼう
どのような業務をしても耐久性に問題がないような、剥がれにくいネイルを選びましょう。ヘアスタイリストに一番適しているのはパラジェルというネイル手法です。
よく行われているジェルネイルは爪の表皮を一度削り取り、その上からジェルネイルを重ねていくので、ジェルがしっかりと爪に浸透して取れにくいという利点があります。一方で、オフをしたいときにも簡単には剥がれないので時間がかかったり、爪を傷めてしまうというデメリットもあります。
一方でパラジェルの場合は爪の表面を削り取る必要がありません。爪とネイルの隙間を真空状態にすることができるので、削らなくてもネイルがぴったりと張り付いてくれるのです。一般的なネイルと同様に紫外線を照射して硬化させるので、剥がれやすいということもありません。値段は高くなりますが、爪を傷めずにネイルアートを施すことができます。
ジェルネイルをした後には日々のお手入れが大切になります。爪が伸びてきたまま何もしないでいると、ネイルアートと爪との隙間に毛髪が挟まり、お客様に不快な思いをさせてしまうことがあります。ネイルをしてもらったときにはその後のお手入れの仕方についてもネイリストに教えてもらうのがおすすめです。
ジェルネイルであれば通常、3週間以上は剥がれません。とは言えヘアスタイリストという職業柄、手が濡れたり乾いたりという状況が何度も繰り返されるので、他の職業の人よりも劣化は早い傾向にあります。せっかくのネイルなので長持ちさせるために手にグローブを付けて仕事をするヘアスタイリストもいますが、グローブによる手荒れにも注意しましょう。
お客様に好印象を持たれるネイルのデザイン
お客様に不快感を与えず、万人受けするようなヘアスタイリスト向きのネイルとはどのようなデザインなのでしょうか。
ここからは具体的におすすめのデザインをご紹介します。
肌なじみのいいカラーを使ったデザイン
ピンクやベージュ系の薄い色合いを使った肌なじみのいいデザインは品が良く、老若男女問わず度のお客様にも好印象を持ってもらうことができます。全ての爪を同じカラーにするのではなく、一つの爪だけポイントとしてカラーを変えてみたり、ストーンを付けることで少しアレンジを加えることもできます。
華美なカラーやアートを施さないネイルは、爪を守りながら手先を使った細かい仕事を妨害しないのでヘアスタイリストの職にぴったりのデザインです。どのような服装をしていてもマッチしてくれるので、日々の服選びの邪魔にもなりません。
肌なじみのいいカラーを使ったデザイン+ラメ
シンプルなネイルアートをベースとして、その上からキラキラとしたラメをのせるデザインです。シンプルなネイルよりも少し華やかさを加えることができます。クリスマスやお祝いごとの多いシーズンに特におすすめのデザインです。
少しキラキラとさせるので、基本の色合いはなるべく地味なカラーをチョイスして、ストーンなどの装飾は少なくしてバランスを取ることで品の良さを保ちながら華やかさを加えることができます。
ラメを少しネイルに加えることで華やかになるだけではなく、通常より長持ちするようになります。その反面、オフするときにも取れにくいので爪を傷める危険性が高くなります。力をかけて強制的にネイルを削り取ろうとすると、爪が割れてしまったり、最悪の場合にはネイルを続けることができなくなる場合もあります。
無理にオフするのではなく、しっかりと除光用の溶剤を浸透させた方が素早く爪に負担をかけずに落とすことができます。オフをするのにも技術が必要なので、時間やお金が許すのであればオフもネイリストにお願いをしてしまうのが安心です。
シーズンに合わせたデザイン
洋服のようにネイルも流行やシーズンに合わせたデザインをしてみたいですよね。服と異なり、ジェルネイルは3週間以上は同じものを身に付けなければなりません。自分の好みの服装のジャンルやメイクとマッチしやすいデザインをチョイスするといいでしょう。
シーズンが変わるタイミングではネイルのカラーやデザインが選びにくく頭を悩ますことがあるかもしれません。そういう場合にはシーズンにあまり囚われすぎずにシンプルなアートを選ぶといいでしょう。春と言えばピンク、夏といえば青という印象があるのであれば、春と夏の間のタイミングではその間となる紫色をチョイスするというやり方もあります。
自分らしいおしゃれを楽しんでください
服飾品と異なって、ネイルアートは一定期間だけ楽しむものです。ですので服では選べないような大胆なアートをすることも可能です。ネイリストと一緒に自分らしさを出せるネイルを楽しみましょう。
ただし、ヘアスタイリストであることを忘れずに爪は短くして、お客様に不快感を与えないことに注意してください。
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