スタイリストとして活躍する前に、修業期間として助手を務めることになります。
助手期間に行うことになる業務ではシャンプーが一番多いのではないでしょうか。
雑用も多い中、顧客と直接関わるタイミングとなるので、自身のテクニックを主張する数少ない機会ですが、最初はなかなかうまくいかないはずです。
今回は顧客に「さすがプロの技!」と感じてもらえるシャンプーのコツについて解説します。
テクニックを身に着けるためには、ひたすら練習しなければなりませんが、参考にしてみてはいかがでしょうか。
まずはシャンプーの基礎から学ぼう
基本的にシャンプーは
①ブラッシング
②髪を濡らす
③洗髪
④シャンプー剤洗い流し
⑤トリートメント
⑥トリートメント剤の洗い流し
⑦タオルで髪を拭く
という順番で行います。まず①のブラッシングはジェルやハードムースなどで毛髪を固めている際は不要となりますが、髪の毛が長くて絡まりがちな場合には初めにブラッシングを行った方が良いでしょう。続いて髪を濡らし、汚れを落とすように軽く洗いましょう。
多めに水分を吸収させて、頭皮がやわらかくなるようにします。
②にかけるベストな時間は90秒以上から2分以内程度とされていますが、時間を計って行うと90秒でも相当長いように思えるでしょう。しかし、それくらい時間をかけて丁寧に行うことで、しっかりとしたシャンプーの泡立ちが生まれるのです。
そしていよいよシャンプー剤の出番です。こちらの手順については、以降の洗い流しの手順と交えて解説します。
シャンプー剤をつけての洗髪が済んだら洗い流しです。この際、泡が完全に落ちるようにすすぐ必要があります。②で髪を濡らしたときよりもさらに時間をかけて行い、毛髪だけでなく頭皮まで確実に泡を落とすようにしましょう。シャンプーの泡が残っていると、髪の毛が抜けてしまうなどの問題が発生するので気を付けてください。
続いてトリートメントをします。トリートメントは何のために行うかというと、毛髪のリカバリーのためです。そのため、頭皮を避けて毛先のみにしっかりつけましょう。もしもトリートメント剤が頭皮についてしまうと、せっかくシャンプーで洗った毛穴が詰まることになってしまいますので要注意です。
トリートメント剤も丁寧に洗い流し、タオルで毛髪を拭いたら終了となりますが、タオルでふく際は頭皮の水分を吸収する感覚で行った方が良いでしょう。濡れた毛髪を強くこすってしまうと、キューティクルの剥がれや、毛の傷みの原因となってしまいます。
さて、基礎的なシャンプーの方法について紹介しましたが、もっと詳しく説明していきます。
シャンプーのテクニック!ポイントは泡
泡立てするためには
・水
・シャンプー剤
・空気
の3つの要素が重要であり、これらのどれが多くなっても少なくても、しっかりした泡立てができなくなります。丁寧に泡立てすることで、髪がこすれて傷んでしまうことを予防することができるので、きっちりと泡立てをして洗髪を行いましょう。
まずは水について解説します。髪を濡らす手順の際に、しっかりと水分を吸収させているかが大事なポイントです。毛先だけではなく、毛髪全体にきっちりと水分を含ませておくことが重要になります。濡らしづらい箇所である耳のまわりやえり足の部分も、手にためた水で濡らすなど工夫しましょう。その際に頭皮をこすりながらじっくり時間をかけることで、毛髪に付着した汚れやスタイリング剤をかなり落とすことが可能なので、覚えておきましょう。
続いてシャンプー剤についてです。シャンプー剤は多めにとるのではなく、少なめに手に取って、きちんと泡を立てることが重要です。しっかり泡立ちさせようと、シャンプー剤を多く取りすぎてしまうのは良くありません。また、毛髪や頭皮を傷めてしまう原因となるので気を付けましょう。以下に毛髪の長さごと、シャンプー剤の適切量を紹介します。(ポンプを押す回数で紹介します)
・短めの場合
→半押し程度
・肩くらいまでの長さの場合
→1押しから1.5押し程度
・胸あたりまでの長さの場合
→2押し程度
・上記以上に長い場合
→3押し程度
長さに応じた適量を濡らした手に取り、毛髪を利用して泡を立てていきます。
ここで重要になるのが空気です。空気をより多く含ませることで、上手に泡立てをすることが出来ます。もしもしっかり泡立たない場合は、手の形をゆるめのグーにしてみてください。(料理をする際の猫の手のような感じです)
スタイリング剤が多く付着している場合などは、一度洗い流してからもう一度泡立てましょう。最初に油分をある程度落とすことで、次にはきれいに泡立ちます。うまく泡を立てることが出来たら、頭の下部から上部へ押し上げるような感じで、指先ではなく腹の部分を使用して洗髪を行います。この際に強くこするのではなく、皮膚をもみほぐすようなイメージで行うと、頭部の血行が良くなり、毛穴もしっかりきれいにすることが出来るのでおすすめです。
第一関門・えり足はどう洗う?
スタイリスト助手としてシャンプーを行う場合、第一関門になるのがネープとも呼ばれるえり足の部分でしょう。こちらはただ洗うのではなく、水をガードしつつすすがなければ、首元から水が浸入してしまい、顧客の衣類を濡らすことになりかねません。少量ならともかく、背中のあたりまで濡らしてしまうことになると信用問題にも発展します。
どのように洗髪を行えば、えり足の部分をうまく洗髪できるのでしょうか。
初めに顧客の格好を見て、Yシャツなど襟が高くてかっちり閉まってるような際には、承諾を得たうえでボタンを緩めさせてもらいましょう。続いて、クロスをつけることになりますが、この際に巻くタオルは喉の方をゆるめにし、えり足の方はぴったりくっつくように巻きます。そしてクロスはややきつめ(苦しくしないように)に巻いて、洗髪台に垂らすベロがずれていないか注意しつつ身体を傾けていきます。
泡立てる際には首元から水が浸入する可能性は低いものの、毛髪を濡らす際や、泡を洗い流す際には要注意です。片手で頭を支えて、もう片方の手でシャワーを持って洗い流しますが、この際、首にシャワーを持っている側の手の側面をしっかりくっつけて、隙間を空けないようにするのがコツです。さらに、手首をうまく使って、反対側の側面から水が流れるようにすることで、水が入ってしまうことを予防できます。また、頭が人の手で支えられているので、顧客の首が力んでしまい、それにより生じた隙間から水が入ってしまう可能性があります。その際は「力を抜いていただいて大丈夫ですよ」などと声掛けをして、楽になってもらいましょう。えり足部分は、水の侵入を恐れてしまうことと、見づらい部分なので、うまく洗い流せているか心配な箇所です。ポイントを押さえて、素早く丁寧に洗い流すようにしましょう。
耳の周りをしっかり洗うには?
洗髪を行う際に、特に注意が必要な部分が耳周りです。もしも水が浸入してしまった場合には顧客に不快感を与えてしまうことになるので気を付けましょう。また、耳の周りは化粧品やスタイリング剤で汚れてしまいがちな箇所になるので、丁寧に洗う必要があります。
基本的に、毛髪の生え際から頭のてっぺんに向かって洗います。細部は指を一本にして洗い、てっぺんに向けて面積が広くなったら二本、三本と増やしつつ、指の腹でしっかり洗髪を行いましょう。耳の周りの毛髪は、首に向かってではなく顔の方に向かっているので、毛髪の生えている向きとは反対に洗うと、毛穴をうまく洗うことが出来ます。
また、片手で洗髪を行い、もう片方の手で、顔に泡がついてしまわないように毛髪をうまく調整することも大事なので忘れないようにしましょう。
洗い流す際には、耳の中に水が浸入してしまわないように気を付けます。シャワーを持っていない側の手で耳を守りつつ、お湯を溜めて洗い流すようにしましょう。
一回で全て洗い流すのではなく、複数回続けることでしっかりと泡を落とすことが可能です。また、耳の周りを洗髪する際には、シャワーによる水音のボリュームに注意しましょう。なるべく音量を抑えるためには、頭と水流の距離を可能なかぎり縮めてみてください。
これを行うことにより、水が跳ねる量も減少し、顔に飛んでしまう水滴を防ぐことが可能です。洗髪が終了し、タオルでふく際にも、顔回りをふいてから耳の周りもしっかりふいて乾かすようにしましょう。
洗髪は自分でも日常的に行うことですが、プロの技を体感してもらうためにも、日々練習が必要です。
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