【カットの基本】お客様の希望を叶えるヘアカットの方法

カット 基本
  • URLをコピーしました!

美容師のヘアカットの技術は追求すればするほど細分化されていきます。
講習の受講や経験の蓄積によって知識が増えれば触れるほど、徐々にヘアカットにも時間がかかってしまうこともありますよね。
技術力とカットにかかる時間のどちらを重要視すればいいのか悩む美容師も多いのではないでしょうか。
この記事ではこのような悩みをもつ美容師に向けて、ヘアカットをする上での基本について解説します。

目次

ヘアカットで最も大切なこと

カット 基本
ヘアカットをする上で最も重要となるポイントは髪全体の形、つまりシルエットです。
全体の形、シルエットを仕上げることがヘアカットのスキルと言えます。
全体のシルエットを仕上げた上で、ボリューム感や髪質が更にプラスされて最後に髪型が出出来上がります。
多数のヘアスタイリストがヘアカットの細かいポイントだけに焦点を当てすぎてしまい、正しい道筋を見失っています。
毛量が少なく毛先が薄いタイプの毛髪をカットする時にゾーンセニングはしませんよね。
プロのヘアスタイリストとして細かい部分を追求し続けるという態度はもちろん大切です。
とは言え、セオリーばかりを詰め込んでしまい、お客様の理想の髪型から外れてしまっては意味がありません。

お客様が希望する髪型を実現する!

カット 基本
お客様が雑誌や携帯の検索で見つけたヘアスタイルを希望されたとします。
その希望しているヘアスタイルを素直にその通りに作り上げるという単純明快な思考がまず大切です。
お客様視点に立って考えることができれば、ヘアカットにためらう瞬間は少なくすることができます。経歴の長いヘアスタイリストであれば、戸惑いなくカットを進められるでしょう。
お客様が希望する髪型として雑誌に掲載されているヘアスタイルを提示してくれた時に、どのように考えを膨らませますか。
経歴の短いヘアスタイリストの場合は、カットを進めていく方向性が定まらないことが多いでしょう。
「どの角度からアウトラインを入れたらいいのだろう。」「段はどこの位置から入れればいいのだろう」「スライドカットをすればいいのかな。」などの様々な懸念点が生まれてきますよね。
そういう状況になったら、単純にお客様から提示された画像をしっかりと観察して、「レングスやレイヤーの場所、アウトラインの角度通りにヘアカットを進めるという方向性で考えを膨らませましょう。

カット練習のやり方を見直す

カット 基本
美容室でのヘアカットで最初に重要になるのが、お客様の素材を正しく捉えることです。
お客様それぞれの顔の骨の付き方や髪の毛の質感を見極めた上で、お客様の希望のヘアスタイルに近づけなければいけません。
骨格や髪の質感を捉えた上で、ヘアカットを進める過程で気をつけるポイントは4つあります。
① レングス
② レイヤーの場所
③ SとLとGの構成
④ 髪の量と質の調整
「髪を切る」という技術についてよくよく分析すると、ヘアカットで重要になるのはこの4点だけなのです。
こうしたポイントを意識した上で、スムーズにカットができるスライスで施術を進めるという単純な作業を何度も練習することが大切です。
ですので、ヘアカットの技術を向上させるためには、カットの方法を習得するだけではなく実際にお客様の髪を切ることをイメージして練習をすることがとても重要なポイントとなります。
以上のような視点でヘアカットについて捉えることで、実際にヘアカットを進めるときに悩む瞬間を減らすことができるでしょう。

ヘアスタイルを分解して考える

カット 基本
お客様から画像を提示されたときには下記の4点について確認しましょう。
① アウトラインとなるサイドとバックのレングス
② ヴォリュームの場所
③ トップの髪の長さ
④ 前髪の長さ
この4点をチェックして、希望のヘアスタイルの展開図を頭のなかでイメージをしてから切り始めることが大切です。
そうすると下記のような思考を経ることなく、お客様の希望の髪型に仕上げることができるでしょう。
・セニングをどれくらい入れればいいのか
・どのパターンのカットを入れるか
・ストロークカットやチョップカットを入れる必要はあるのか
お客様が希望しているのはどのような方法で切るのかというヘアカットのスキルではありません。
シンプルに「この画像のようなヘアスタイルをしてみたい」と考えているはずです。
髪型の展開図の作り方については下記の本を参考にしてみてください。
見るだけで学べるテクニックブック

お客様の希望を叶えるということが最重要!

カット 基本
ヘアカットの技術を追求しすぎるあまりに多くの美容師が前述したような根本的なことを失念してしまっている状況にあります。
お客様が希望しているヘアスタイルを実現するという重要なポイントから外れてしまうと、美容師の考えの主張だけが残ったスタイルになってしまう可能性があります。
例えばカットのラインだけに注力しすぎてしまい、綺麗に整えすぎて希望のヘアスタイルよりも短くなってしまう場合があります。
また、技術力を追求しすぎてしまうことで、必要以上にヘアカットの時間がかかってしまうケースも見られます。
短時間でヘアカットが仕上がるとお客様は「適当に切られた」と感じてしまうのではないかと考えてしまう方もいるでしょう。
ですがお客様の視点から見てみると、お客様は手早く切ってほしいとか、時間をかけてほしいとは考えていないことが多いです。
時間は関係なく、手際よく仕上げてほしいと考えているはずです。
常にお客様の視点からヘアカットすることを意識することで、意外と単純にヘアカットについての悩みは解決されます。
お客様の視点に立ってヘアカットについて改めて取り組んでみてはいかがでしょうか。

まとめ

カット 基本
お客様の視点に立つことで髪を切る上で重要なことが見えてきます。
ヘアカットで最も重要なことはお客様が希望するヘアスタイルを叶えるということです。
この基本となるポイントを大切にすることで、「シェープ」や「ワンレングス」などの美容師が囚われがちな思考を避けることができます。
この記事を参考にして、経験の少ない美容師はお客様視点で考えるということを改めて意識するようにしてみてください。

お知らせ

京極プロフェッショナル

kyogoku Professional

KYOGOKUの公式LINE@をご登録いただくと、プレゼント企画などのお得な情報をお届けします‼

少しでも気になった方は、お気軽にご登録くださいね♪

この記事を書いた人
井尾充将
井尾 充将
  • 2022/2月オープン予定「&chaLme」代表
  • 美容学校の技術講師
  • 2年連続ホットペッパービューティー
     人気スタイルランキング全国1位(140万人中)
東京の有名店HAIR DIMENSIONにて技術を学ぶ(有名雑誌のヘアメイクなど担当)。
美容師向けの技術講習会多数こなし、全国的なCM撮影のヘアメイクも担当。
現在は美容学校の技術講師を担当し、2022年2月には自身が代表を務めるヘアサロンをオープン予定。
美容師としての社会的地位を向上させる為に日々研究中。
シェアお願いします
  • URLをコピーしました!
目次