美容師が医師の診断書を必要とする3つのシチュエーションとは?

美容師 診断書
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美容師が業務をする上で医師の診断書が必要になるのはどのような場面でしょうか。美容師免許の申し込みをするとき、美容院をオープンさせるとき、従業員が変わったときなどが考えられます。
この記事ではこうした状況を3つのシチュエーションに分類して必要な診断書の内容や、費用についてわかりやすく説明します。

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目次

美容師が医師の診断書を必要とする3つのシチュエーション

美容師 診断書
美容師が診断書を用意しなければいけない状況には3つのシチュエーションが考えられます。それぞれの状況によって提出に必要な準備や方法が異なりますので、1つずつ詳しく説明していきます。

美容師免許の申し込みをするタイミング

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診断書の準備が必要となる1つ目のシチュエーションが美容師試験に合格して、免許証の申し込みをするタイミングです。
美容師免許を手に入れるためには3つの書面の郵送が要求されます。
①本人確認のための住民票または戸籍抄本
②新規免許申請書(収入印紙と受領証を貼り付ける)
③医師の診断書
医師の診断書は精神的な障害の有無を確認するために必要な書類となります。住民票や戸籍抄本は役所で簡単に発行して貰えますし、新規免許申請書は自身で必要事項を書き込むだけです。
一方で診断書は医師に依頼し、医療施設で発行してもらわなければなりません。
2020年に行われた美容師国家試験の合格者の資料をベースにして、さらに診断書について深掘りしていきます。
出典元:公益財団法人 理容師美容師試験研修センター
http://www.sb.rbc.or.jp/pdf/bi-shinki-02_v1.pdf
・どうやって書類を入手するの? 書面のダウンロードは可能?
美容師免許の申し込み時に提出する医師の診断書は国家試験をパスしたときの通知書面のなかに含まれています。
ただし、医療施設独自の診断書の提出でも問題ないという説明が記載されているので、合格通知書に同封されていた書面を使用しなくても構いません。
・診断書の内容は?
診断書の書面の形式について特に指定はありませんが、その内容は精神の機能の障害の有無についての診断書と指定されていますので、医師に依頼する際に注意しましょう。
合格通知書に同封されていた書面以外のものを提出する方は、精神機能の障害について診断書に記載されているかどうかチェックしてください。
・何科を受診すれば発行してもらえる?
診断書の発行は医療機関に依頼をしなければなりませんが、どこの科を受診するかについての決まりは特にありません。最寄りの医療施設に診断書の発行をお願いしに行くときには事前に精神機能に関する診断書の発行の可否を確認してから行くのがおすすめです。
・診断書を貰った時のチェックポイント
医療施設から診断書を発行してもらったときには、免許証の申請書類として提出する前に記載内容について下記の点をチェックしてください。
①苗字・名前が誤って記載されていないか
②診断された日が免許証の申し込み日の3か月以内に含まれるか
③発行した医療施設の名前
④発行した医師の名前と印鑑が押されているか
⑤精神機能の障害があるかどうかの有無に印が書かれているか(「有」の方に印がついているときには診断名と症状の詳しい内容、美容師の仕事に従事することが可能かどうかについて書かれているか)
提出する診断書はコピーされたものではなく、原本である必要があります。
また、書き損じなどによる訂正箇所には発行した医師の訂正印を押してもらわなければなりません。修正テープを使って文字を消した時にも訂正印が必要ですので、その点もチェックしてください。

美容院などの施設をオープンさせるタイミング

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美容師として仕事をするなかで医師の診断書を用意する必要のある2つめのシチュエーションが、美容室などをオープンするタイミングです。
美容師がカットやカラーなどの仕事をするのは美容室などの施設のみに限られています。美容施設を新規にオープンするときには図面、医師の診断書、施設の開設届などを用意して、施設の構造的にも衛生的にも基準値を上回っているということを示さなければなりません。
各自治体によって届け出の方法についての詳細な注意点が若干違いますが、この記事では東京都西多摩保健所と東京都北区の場合を想定して説明していきます。美容施設の開業をするときには該当の自治体の情報を必ず読み込んでください。
出典元:
・東京都福祉保健局 東京都西多摩保健所
https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/nisitama/soudan/biyou.html
・北区Kita City 住めば、北区東京
http://www.city.kita.tokyo.jp/seikatsueisei/kenko/ese/jigyonushi/biyojo/biyou.html
・「開設届」を出さなければならないのはいつ?
美容施設を新規でオープンする時には開設届を出す必要があります。
開設届の提出が求められるシチュエーションは下記の5つです。
①新規の美容施設のオープン
②美容施設の名義を変える時
③美容施設の所在地を変える時
④美容施設の構造や設備を大きく変えるとき
⑤美容施設を新たに建て替えるとき
美容施設の開設者となった人が個人から法人や、法人から個人に変わった場合にも名義の変更に当たります。ですが、事業を承継したという時には開設届は必要ではなく、別に承継届を提出しなければなりません。
・診断書の体裁は決まってるの? 書面のダウンロードは可能?
開設届を出すときには美容師免許や美容施設の図面と一緒に、従事する全ての美容師の医師の診断書も求められます。
医師の診断書の書面の書き方のテンプレートはありませんので、それぞれの医療施設が発行した書面の提出で問題ありません。
北区・西多摩区は診断書のサンプルがPDFファイルで入手できるようにホームページに掲載されています。もし、診断書の発行を依頼する医療施設に診断書の書面が用意されていないことがあればこのファイルを用いてもいいと思います。
詳細な必要事項や書面の体裁についてはそれぞれの自治体により注意事項が違うことがあるので、診断書の発行を依頼する前に該当の自治体の情報を読み込んでください。
・診断書の内容は?
前述しましたが、医師の診断書の体裁については指定がありません。受診した医療施設から発行された書面で問題ありませんが、下記の3つのポイントについては記載があるかチェックしましょう。
①医師による発行であることが書かれている
②伝染性の皮膚疾患と結核が有るかどうかについて書かれている
③3か月以内に発行された書面であること
・注意|開業届の提出にはオープン予定の日まで十分な日数が必要!
開業届を提出すれば即日営業を開始することができるというわけではありません。提出してからオープンするまでの期間に保健所による施設のチェックが行われます。オープン予定日の直前に提出せず、少し前に提出できるように注意してください。
例えば、東京都西多摩保健所であれば開業届を出してからオープンするまでに1週間前後の日数が必要ということです。
万が一、美容施設をオープンする建物に何か衛生面や構造面で指摘事項があったときには、その点を変えるのにもっと多くの日数がかかってしまう場合もあります。
提出してからなるべく早い時期にオープンさせるためには、事前に図面の作成をしているときから保健所に問い合わせておくのがおすすめです。

従事する従業員が変わったタイミング

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美容師として仕事をするなかで診断書の用意が必要となる3つ目のシチュエーションが従事している従業員が変わったときです。
これまでと同様に東京都北区・西多摩保健所を例として説明していきますが、細かい点についてはそれぞれの自治体で若干違う場合がありますので、届け出をする前に該当の自治体の情報をチェックしてください。
・美容師・管理美容師が変わったときには提出が必要
美容師の資格を持っているかどうかに関わらず、美容施設に従事している従業員が変わった時には従業員変更届を出す必要があります。そのなかで管理美容師と美容師の従業員が変わったときのみ医師の作成した診断書の用意が求められます。
・診断書以外に必要な書類は?
従事している従業員が変わった時には医師の発行した診断書と従業員変更だけではなく下記の書類の用意も求められます。
①美容師・理容師の免許証
②管理理容師・美容師であれば修了証明書

診断書の発行にかかる費用は?

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提出が必要な診断書を発行してもらうために必要な費用は1500円から6000円前後までとそれぞれの医療施設により全く変わってきます。定期健康診断や雇用時の健康診断のオプションで診断書を発行してもらえることもあります。
もし診断書の発行費用を抑えたいということであれば、知り合いの美容師から安価に発行してもらえる医療施設の情報をもらうのも一つの手です。

診断書は働く施設の衛生管理のために必要!

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ここまで説明してきた通り、美容師として仕事をしているなかで診断書を準備しなければならないシチュエーションは美容師免許の申し込み・美容施設などのオープン時・従事する従業員が変わった時の3つの状況が考えられます。
免許の申し込みのとき以外であれば、就職や転職、異動をするタイミングになることが想定できます。免許証の申し込みの時とその他のシチュエーションでは必要となる診断書の種類も変わってくるので気をつけてください。
医師の診断書は職場となる美容施設の衛生面を保つために必ず必要です。診断書を発行してもらいたいときには、かかりつけの内科などに最初は確認してみてください。
発行する費用をなるべく抑えたいということであれば知り合いの美容師に安価な医療施設の情報を教えてもらうのもおすすめです。

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この記事を書いた人
井尾充将
井尾 充将
  • 2022/2月オープン予定「&chaLme」代表
  • 美容学校の技術講師
  • 2年連続ホットペッパービューティー
     人気スタイルランキング全国1位(140万人中)
東京の有名店HAIR DIMENSIONにて技術を学ぶ(有名雑誌のヘアメイクなど担当)。
美容師向けの技術講習会多数こなし、全国的なCM撮影のヘアメイクも担当。
現在は美容学校の技術講師を担当し、2022年2月には自身が代表を務めるヘアサロンをオープン予定。
美容師としての社会的地位を向上させる為に日々研究中。
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